長崎の街を歩くと、あちらこちで可憐に咲く紫陽花に出逢います。
しっとりと濡れた石畳と紫陽花の取り合わせは、まさに長崎の梅雨の風物詩です。
紫陽花と長崎の歴史
長崎市には「シーボルト」と深い関係のある「おたくさ」という紫陽花の逸話があります。
出島に滞在していたシーボルトが愛した女性「お滝さん」の名をとって、紫陽花を「オタクサ(Hydrangea otaksa)」と名付けたのです。
このロマンチックな話は今でも語り継がれ、紫陽花は長崎市民にとって特別な存在となっています。
長崎の老舗菓子舗「唐草」には「おたくさ」という名前のお菓子があり、長崎土産の定番とも言えるほどです。
また、長崎市役所のコールセンターの名前は「あじさいコール」。ここにも「あじさい」愛が感じられますね。
街に咲く紫陽花たち
長崎市内では「ながさき紫陽花まつり」などのイベントも開かれ、市内のあちこちで様々な品種の紫陽花が楽しめます。
中でも眼鏡橋周辺やグラバー園、シーボルト記念館周辺は、写真映えする人気スポットです。
雨の日でも訪れる人の心を和ませてくれます。

眼鏡橋がある中島川周辺には10種類1300株の紫陽花の鉢が設置されています。
それぞれにつけられた名前も面白いので、ぜひ一度見てみてくださいね。
インテリアに紫陽花の彩を
紫陽花の美しさは、インテリアにも活かしたくなる魅力があります。
雨が続くこの季節、室内を明るく彩るアイデアをご紹介します。
・紫陽花のドライフラワー
本物の紫陽花をドライにして、リースやスワッグに。ナチュラルな雰囲気のインテリアにぴったりです。
・紫陽花のプリザーブドフラワー
生花のような見た目と質感が楽しめるプリザーブドフラワーでは、「アナベル」という紫陽花の種類が人気です。
ドライフラワーと同様、パラパラと散りやすいのでこんな容器に入れて飾るのも素敵ですね。

・紫陽花の壁紙
花モチーフの壁紙はたくさんありますが、実は紫陽花をモチーフにしたものはとても少ないのです。
優しい雰囲気の壁紙は季節を問わずお家の中を柔らかな空間にしてくれます。

紫陽花は、長崎の歴史と風景に寄り添う、しっとりとした美しさを持つ花。そんな紫陽花を暮らしに取り入れて、雨の季節をちょっと楽しく、ちょっとロマンチックに過ごしてみませんか?